私が「新選組」に興味を持ち惹かれはじめたのは、19668年の秋ごろであった。幼き頃、いわゆるチャンバラが好きで、源義家を祭る鎮守神社が村内にあり、樹年古い大巨木の杉の木が多く林立し長い急な石段が続いた神社で、雷による空洞となった杉の木もあった。この神社の境内がチャンバラの舞台であった。わが家に分厚い「千葉周作」の本があった。何度も読み返したものである。学校の映画鑑賞は「砂漠は生きている」などの自然のドキュメンタリー、「のんちゃん雲にのる」などの児童用映画であったが、村の祭や年に一、二度の町映画館では「鞍馬天狗」だけであった。上京しての休日は東映の映画鑑賞が定番となった。社会人となって、組合運動の中で一緒にい役員をした先輩が、ある日刀の銘を私に問いかけてきた。そんな事から幕末に元から興味を持っていた私と新選組で意気投合し、京都の史跡めぐりとなった。この旅から私の歴史が始まったのである。司馬遼太郎の作品を手当たり次第に集め始めたのもこの頃である。結婚で長い中断の時期があったが、今再び歩き始めた。
2002年春
新選組史跡めぐりを整理するに当たって、何といっても、平尾道雄著の「新撰組史録」、子母沢寛の「新選組始末記」、釣洋一の本が基礎となっている。新選組を世に大きく広めたのは、この三氏におう所多々あるが、司馬遼太郎の「燃えよ剣」「新選組血風録」が、圧倒的人気を世に広めた功績は絶大なものである。
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